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カテゴリ: シンボル研究:世界

2012年2月に日本で公開されたドキュメンタリー映画『ピラミッド5000年の嘘』。

ピラミッド 5000年の嘘 [DVD]
ポニーキャニオン
2012-07-04


この映画の中で、原作者のジャック・グリモー氏が、ギザの三大ピラミッドのそばにあるスフィンクスは、26000年で一周する宇宙の時計である」という仮説を立てます。

ピラミッドスフィンクス







この仮説はとても興味深いものでしたので、その部分を文字に起こしてみました。

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映画『ピラミッド5000年の嘘』(1:28:50)

ピラミッドに込められた幾何学が、メッセージだったと仮定します。これほど巨大な構造物を数千年の時を持ち堪えられるように作ったということは、相当重要な内容を伝えようとしていたに違いありません。

太陽の分点に合図を送るよう設計したのは、私たち人間を「地球の周期」に目を向けさせるためでした。夜空に輝く星は、72年に1度ずつ移動していきます。一周するには26000年かかる計算です。これは地球の歳差運動の周期をあらわします。宇宙における地球の正確な位置を把握するため、現代の天文学者たちが利用しているのが黄道十二星座です。スフィンクスが見つめる星座も、時とともに移り変わります。

ピラミッド底面の四隅は、それぞれ、「おうし座」、「しし座」、「さそり座」、「みずがめ座」をあらわしています。

ピラミッド






古代世界では、さそり座を鷲(わし)、みずがめ座を天使で表現。大聖堂の装飾はその名残りです。各星座の中でもっとも明るく輝く星は「天の四大守護者」と呼ばれていました。おうし座のアルデバラン、しし座のレグルス、さそり座のアンタレス、そして、みずがめ座のフォーマルハウト。この星は現在、南のうお座に含まれています。この4つの星は位置関係が一定しているため、時間の推移を見る基準点として利用しています。おうし座とさそり座を結ぶ軸は、古代、「牡牛と鷲の軸」として知られ、羽根のある牛の姿であらわしました。また、しし座とみずがめ座を結ぶ軸は、「獅子と天使」という名称がつけられていました。ギザに置かれたそのシンボルが「人面獣身のスフィンクス」です。地質学者の見解に反して、スフィンクスは大ピラミッドの建設後に建てられ、両者に関連はないと一般的にみなされていますが、この通説はくつがえされるかも知れません。

ギザはまさに天文時計のような場所だと言えます。4つの星は文字盤、スフィンクスの視線を針に、およそ26000年で一周しながら地球の位置を正確に差し示しているのです。しかし、スタート地点がなければ円周のどこにいるのかわかりません。そこで示されたのがスフィンクスの胸にある謎のコブ、「獅子の心臓」と呼ばれている部分です。しし座のレグルスもアラビア語で al-qalb al-asad (アル=カルブ・アル=アサド/獅子の心臓)と名づけられています。古くからスフィンクスといえば、「朝は4本足、昼は2本足、夜に3本足になるものは?」という謎かけで有名です。答えは「人間とその運命」。アラビア語で Abu al-Haul (アブ アル=ハウル/畏怖の父)と呼ばれるのはスフィンクスの役割に由来するのでしょう。スフィンクスの目がまっすぐレグルスを見つめるとき、つまり、しし座とみずがめ座の軸に視線が一致したときが歳差運動のスタート地点となります。ギザの遺跡は26000年周期で一回転する地球の巨大な時計です。仮説や論争とは関係なく、ここで正確に時を刻み続けています。太陽の分点を示すピラミッド。正確な方位。

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ところで、この仮説の内容は、マルセイユタロットの大アルカナ「世界」の図柄と重なります。このタロットカードにも、四隅に4つの生き物(天使、獅子、牡牛、鷲)が描かれています。

世界
















あらためてタロットカードに描かれているものの壮大さを感じます。
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聖マタイ、聖マルコ、聖ルカ、聖ヨハネという4人の福音書記者は、はじめは神の玉座を囲む天使(ケルビム)と結びつけられていたが、5世紀以降は「4つの生き物」(テトラモルフ)をそのシンボルとすることが多くなった。おそらくこれは占星術の理論からの影響によるものと思われるが、教会博士聖ヒエロニムス(348-420)は、こうした結びつきの根拠を次のように説明している。

(有翼の)人間の姿がマタイのシンボルとなったのは、その福音書がキリストが人の子として生まれたことから始まっているからである。ライオンがマルコのシンボルになったのは、その福音書が「荒れ野で叫ぶ者の声」−洗礼者ヨハネの説教−とともに始まるからである。ルカの場合は、福音書の冒頭に祭司ザカリアがつとめを行なう場面があるため、犠牲獣である雄牛(雄の子牛)がシンボルとなった。そして鷲(ワシ)がヨハネのシンボルとなったのは、その福音書が、精神を天のいと高きところへの飛翔へと誘う、際立った内容をもつからである」

世界
















しかしこれよりも早く、すでに180年頃に、リヨンの司祭エイレナイオスが、4人の福音書記者を、それぞれの理念上の特徴に従って、「4つの生き物」と結びつけている。ただし彼は、これらの特徴を詳しく描き出すことはせず、ただ福音の4通りのあらわれに触れているのみである。すなわちエイレナイオスは、ライオンは王者の如き行動力をあらわし、雄の子牛は生贄の祭祀を、人は神の子キリストが人間として生まれたことを、鷲(ワシ)は教会を貫く神の息吹(プネウマ)をあらわす、と述べるにとどまっている。

やがて、4人の福音書記者は、旧約聖書の偉大な4人の預言者(イザヤ、エレミア、エゼキエル、ダニエル)や、後の4大教会博士(アウグスティヌス、アンブロシウス、ヒエロニムス、大グレゴリウス)と対比されるようにもなった。

ゲルト・ハインツ=モーア(Gerd Heinz-Mohr 1913-1989)は、『西洋シンボル事典』(1981年版)の中で次のように述べている。

「尊厳、力、洞察、柔軟性などを体現する存在としてどのような生き物を想定するかという問題は、いうまでもなく非常に古い、先史時代以来のテーマである。また4つの枢要徳(賢明、剛毅、節制、正義)を生き物と結びつける考え方もやはり古くから見られた」

4人の福音書記者は、しばしば、古代ローマの外衣(toga トーガ)を身につけた哲学者風の姿で、本や書見台とともに描かれ、中世初期の図像では、しばしば彼らのシンボルである「生き物」を伴っている。また4人の伝える福音が、楽園の4本の川に喩えられていることもある。

「4つの生き物」の中では、「マルコのライオン」がヴェネツィア共和国(1979年まで)やヴェネツィア市の紋章の図案に用いられ、とりわけよく知られるようになった。このライオンは、右の前足で本を開いており、そのページには、次のような銘文が記されている。

Pax tibi Marce evangelista meus 「わが福音書記者マルコよ、汝に平和あれ」

「マルコのライオン」は現在、イタリアの海軍旗や商船旗にもみられる。(ハンス・ビーダーマン著「図説・世界シンボル事典」p.364-365より

参考文献:
マルコ福音書とライオンのシンボル

図説 世界シンボル事典図説 世界シンボル事典 [単行本]
ハンス ビーダーマン
八坂書房
2000-11
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テトラモルフ(4つの生き物)は、実際には、(第四の)人間と結びついた3つの生き物である「獅子、牡牛、鷲(わし)、翼をもった人間」のことである。

これらは、黄道十二星座における十二宮の4つの不動宮のイメージから派生した。秘教的な占星術の天宮人論(天球人を参照)では、次のように解釈される。

●獅子…人間の感覚的要素(心臓)を表す
●牡牛…意志的生活あるいは肉体的要素を表す
●鷲…高級な思考能力を表す
●翼をもった人間…人間の形をとったこれら3つの能力

世界
















オカルトの事典
フレッド ゲティングズ
青土社
1993-04

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新約聖書『ヨハネの黙示録』第4章(第1節〜11節)にも、神の玉座をとりまく「4つの生き物」が登場する。

これは明らかに、占星術における「不動十字形」をもとに形づくられたイメージである。「不動十字形」とは、黄道十二宮のうちの4つの不動宮である金牛宮、獅子宮、天蠍宮、宝瓶宮(それぞれ春分、夏至、秋分、冬至という春夏秋冬の中心となる日を含んでいる)が十二宮上につくる十字形のことであり、「黙示録」のイメージの中では、天蠍宮の蠍(サソリ)の代わりを鷲(ワシ)が、宝瓶宮の「水の精」の代わりを人間がつとめている。(ハンス・ビーダーマン著「図説・世界シンボル事典」p.364より)

世界
















図説 世界シンボル事典
ハンス ビーダーマン
八坂書房
2000-11
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旧約聖書「エゼキエル書」第1章(第1節〜第10節)に出てくる「4つの生き物」(Tetramorph・テトラモルフ)の姿は、明らかに、「世界の四隅の番人」、あるいは、「天空を四方から支えるもの」、という古代オリエントに広く見られたイメージの影響下に生まれたものであり、さらにさかのぼると、同地の占星術における黄道十二宮のシンボルがその背景にある。(ハンス・ビーダーマン著「図説・世界シンボル事典」p.364より)

世界
















Tetramorph From Wikipedia, the free encyclopedia


図説 世界シンボル事典
ハンス ビーダーマン
八坂書房
2000-11
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